酪農のまち、野菜のまち、ものづくりのまち、オンラインタウン江別市。江別市民ブロガーズは北海道江別市と江別市に関わる人々に役立つ情報を発信するブログサイトです。

大麻銀座商店街ブックストリート ビブリオバトルvol.5

2016年6月24日土曜日、毎度お馴染みブックストリートの恒例行事ビブリオバトルが18時過ぎから始まりました。

今回のテーマは、「 学校 」。

謎好き乙女と奪われた青春:瀬川コウ

先ず一人目は、大学生のY田さん、『謎好き乙女と奪われた青春』(著:瀬川コウ、イラスト:赤坂アカ、新潮文庫NEX、590円+税、p.314)です。テーマに沿って、学園モノであり、日常の謎系ライトノベルミステリ小説です。これは、大学の現代文学の諸岡卓真准教授からのオススメ本だそうです。お〜、ミステリ評論家推しとは、これは俄然、興味が湧いてきますね。ラノベに留まらない、ちゃんとしたミステリ小説なのでしょう。主人公視点から犯人視点にいつの間にか移っている叙述トリックだそうです。主人公は、高校生。事件を引き寄せてしまう不幸体質男子と謎解きにしか興味がないモテモテ女子。謎解きにしか興味がないので、言い寄る野郎どもを蹴散らし(?)、謎を呼ぶ不幸体質男子を偽装彼氏として偽装交際をしている。普通の男子高生だったら、偽装でもシメたものだと思いたいところだろうがw、どうやらこのモテ女子のキャラは強烈らしい。謎好き乙女シリーズとしてシリーズ化されていて、第一作目が『謎好き乙女と奪われた青春』続けて『謎好き乙女と壊れた正義』、『謎好き乙女と偽りの恋心』、只今、四作目を準備中とTwtterアカウント@kou_segawaにありました。

困ってるひと:大野更紗

二人目は、北海道ブックシェアリングのT次さん、『困ってるひと』(大野更紗、ポプラ社刊)です。大学時代に、都市計画の先生からのオススメ本だそうで、1/150冊。著者は、ビルマ難民を研究していたのですが、ある日突然、難病を発症してしまう。その名も、皮膚筋炎および筋膜炎脂肪織炎症候群!サパーリわかりませんよね?体中が痛いらしいです。恐ろしい。だがしかし、この著者の本は、所謂、闘病記ではない(そうです)。難病患者の困ってる日常を書くということらしいのですが、この方の生来の変わり者気質なんでしょうか?何とも可笑しみがあるのです。荻上チキ責任編集のSYNODOSというサイトで『困ってるズ』というメルマガもやっていて、且つ、荻上チキのセッション22というTBSのラジオ番組(radikoまたは、TBSラジオcloudに登録して聴取可能)にも、偶にゲスト出演してチキ坊とお喋りしています。色々と大変だろうけど、面白い人です。あまり悲壮感は感じられません。上智大学院から現在は、明治学院大学大学院で稲葉振一郎教授を指導教官に研究中らしいです。あ〜ちょっと羨ましいな〜。www

冷たい校舎の時は止まる:辻村深月

三人目は、マンガ家志望のT中さん、『冷たい校舎の時は止まる』(辻村深月、第31回メフィスト賞デビュー作、講談社文庫上・中・下巻)です。初エントリーで口下手だという彼女は、プレゼン原稿をしっかり準備してきてくれました。この作品は、講談社文芸第三部が担当している『メフィスト』(そもそもは、今は亡き小説現代の別冊でした)という季刊文芸誌の一般公募から受賞してデビューしたのでした。男女8人の高校生たちが、校舎に閉じ込められ、時は止まり、学祭当日に自殺したのは誰か?ということを、各自のトラウマに向き合いながら、探っていく物語です。それぞれに一人ずつ消えていき、現実の世界に戻されるのだが、消え方にホラー風味がある。だが、予想を覆す感動的な結末だそうです。この作品を含めて、辻村作品は、コミック化、ドラマ化、映画化されていて、マンガ家志望の彼女にとっても、コミックネタとして面白いのだそうだ。私は、読んだことないんだよね〜。私が小説が読めない身体になってしまってから、デビューされたのでね。メフィスト賞も初期の頃は追ってたんだけどね。

これからの『正義』の話をしよう:マイケル・サンデル

四人目は、北海道ブックシェアリング代表A井さん、『これからの「正義」の話をしよう』(マイケル・サンデル著、原題:Justice、早川書房刊)です。2016年6月24日金曜日、歴史的と言って良い出来事が…UKの国民投票によるEU離脱ですよ。世界中で、残留だろうと、高を括っていたというか、希望的観測をしていたというか、そういう状況で、UK内の事前の世論は何れも五分五分だった。それが、52:48で離脱!?まさかの出来事だったのだ。そこで、この本だが、言わずと知れた『ハーバード白熱教室』(NHK教育)の書籍化です。これでちょっとは人口に膾炙した感がある線路のポイント切替のジレンマ。カントから始まる訳ですが、p.256からのアリストテレスから読み始めるのが読みやすいとのことです。私は、市井の哲学徒なので、それほど難しいとも思わず、最初から順を追って読みましたが。確かに、いきなりカントから始まるよりは、ギリシャ哲学から始めるのが常道でしょうね。哲学の素養があっての、この構成なのかもしれません。哲学は、リベラルアーツですからね。それらを踏まえた上で、この社会にとって、人々にとって、「正義」とは何なのか、どういうことなのか、ということを常に考えていかなければならない。今回のUKのEU離脱に関しても、感情に流されず、最善の社会を考えると、正義だったのか、不正義だったのか…これからの私たちも問われるのだということです。もう既に、円高だの株価下落だのといった今現在の経済状況だけでなく、2018年(EU離脱からの交渉期間は2年だから)の就活事情が危機感を持って捉えられ始めていますが。因みに、この白サンデルの後に、黒サンデル『それをお金で買いますか?市場主義の限界』も出ています。読まれたそうですが、水の中に落として、再読不能になったそうなwww黒サンデル死亡www

プリズン・ホテル 春・夏・秋・冬 :浅田次郎

最後の五人目は、H本さん(江別港・麺こいや店主のお父様)、『プリズン・ホテル 夏・秋・冬・春』(浅田次郎、集英社文庫)です。師弟関係も一種の学校だろうということで、プレゼン。師に当たるのが、ヤクザ組織が買収した奥湯元あじさいホテルの副支配人になった若頭で、弟子に当たるのが、支配人のグレた息子。主人公は別にいて、作家でDV男でイヤな奴。四季を通じて、登場人物たちが成長していき、個性豊かな登場人物たちを好きになっていくのだそうだ。夏から始まっているのは、怪談が絡んでくるそうだが…。泣きの浅田に反して、爆笑小説だそうです。電車の中などで、読まない方が良いそうです。

出揃ったところで、目をつぶって挙手による投票です。

バトラーが5人なら、オーディエンスも5人で、ジャッジを遅れてきたM井さんにお願いした。初回投票で、『謎好き乙女〜』と『これからの「正義」〜』が同数になった(2:2?)ということで、決選投票。

チャンピオン本は、『これからの「正義」の話をしよう』(マイケル・サンデル著、早川書房刊)に決定〜。

う〜ん、再読しようかね。サンデル以外に、ピケティ(『21世紀の資本』)もアトキンソン(『21世紀の不平等』)も途中で積んでるんだけれども…(^-^;)稲葉振一郎(『不平等との闘い ルソーからピケティまで』文春新書)もいた。その上、選挙関連本も買って読み始めちゃったんだったわ〜。取り敢えず、直近の参院選に備えて、選挙本読みます。

この記事を書いた人

ManaminMAMAN
ManaminMAMAN
2014/12、埼玉からUターンして来たばかりです。
かの震災以降、暮らし難くなって来た関東から、4月から小学生のちびっ子を連れて、北の大地へ戻って来ました。母子家庭の二人きり暮らしを楽しく送れるよう、新参者で土地勘がないからこそ、大麻を、江別を、北海道を満喫する様子を書いていきたいです。
●Twitter:@mananb39451
●Facebook:Manami Sagawa
●note:mananb39451
●Wordpress:mananb39451
●instagram: mananb39451
●ブクログ:manamin-ft