2018(平成30)年6月10日(日)江別市郷土資料館で開催された不思議なイベント「ドニフェスキャラバンin江別市郷土資料館」に行ってきました。
“土偶と埴輪(はにわ)にグッとくる”という変な大人たちの集団「ドニワ部」と“縄文太鼓”の演奏ユニット「華麗衆(かれいしゅう)」とのコラボイベント。怪しさ満点です。
もくじ
郷土資料館の玄関を入ると、ロビーではグッズ販売が行われていました。縄文をテーマにして何でも作っちゃうんですね。
か、顔はめパネルですか!いきなり、おじさんはついていけずに困惑。みなさんご乱心でしょうか。
縄文太鼓”の演奏ユニット「華麗衆(かれいしゅう)」のフェイスブックでもご覧のとおり。
筆者は全然知らなかったのですが、もう10年以上も前から日本の古代文化がファッションに取り入れられて、女性たちが服や小物などで楽しんでいるらしいですね。
画像出典国立歴史民俗博物館
国立民族博物館でも、展示会のPRポスターがこのとおり。「弥生」派もいるんだ?ややこしいなあ。
今年(2018年)の夏に東京国立博物館で開催される特別展『縄文-1万年の美の鼓動』も開催前から大いに盛り上がっているようです。
公式サイトでは、「マイ土偶」を作ってSNSで投稿しようなんていう企画も。
画像出典縄文展公式サイトより
江別市内からの出土品も展示される予定とのことで、すでに東京に向けて旅立ったそうです。
さらにさらに、縄文ブームは映画作品にもなって今年の夏に公開されるって!どういうこと?タイトルは「縄文にハマる人々」!まさに今日筆者が目にしたものがコレだったんですね。縄文ブームおそるべし。
イベントのオープニングは、「縄文太鼓」の演奏から始まりました。
「縄文太鼓」とは、縄文土器を模した陶器にエゾシカの皮を張った創作楽器。
江別市出身のジャンベ太鼓奏家「茂呂剛伸(もろごうしん)」さんが江別から出土された約4,500年前の土器をモチーフとして考案したのだとか。
出土する土器の中には、上部に複数の穴があけられたものが存在するそう。
もしかしてこの穴を利用して皮を張り楽器としても使っていたのでは?という説があるそうですが、もちろん楽譜や音源が残っているはずもありません。そのあとは想像の世界・・・。
演奏後、縄文太鼓演奏ユニット「華麗衆(かれいしゅう)」のメンバーは、「たくさん並べられた土器を背景に演奏して霊的なパワーを感じた」と感想をおっしゃっていました。
縄文太鼓の演奏後、トークセッションが行われました。
“土偶と埴輪にグッとくる大人の部活”「ドニワ部」のメンバーと、太鼓パフォーマンスユニット「THE華麗衆」のメンバーが、どうしたらもっと縄文文化や郷土資料館の魅力を発信できるのか、などについて語りました。
どういう文脈だったか忘れましたが、縄文人が使っていた「シャケ叩き棒」を忠実に再現したレプリカが登場。
画像出典Facebookページ「ドニワ部」より
「ドニワ部」のマニアックなこだわりに、妙にワクワクします。
なんたって、トークセッションの間、このいでたちですから(笑)。
この「遮光器ゴーグル」は、細い穴が開いていて、ちゃんと外が見えるのですよ。
郷土資料館の学芸員による解説もありました。土で作られていると「食器かな」なんて深く考えたことなかったのですが、これで煮炊きしていたんですから、「鍋」なんですよね。ふむふむ。
さて、1Fロビーに降りると、実際に縄文太古に触ったり叩いたりできるではありませんか。これはひとつ叩いてみなくちゃ。
画像提供/画像出典中Facebookページ「江厚別町」
じゃじゃーん。やっぱり「遮光器ゴーグル」かけちゃった!
太鼓の方は、きれいな音を出すのはかなり難しいみたいで、ちょっと叩いただけ手がパンパンに痛かったです。
続縄文時代に、それまで南と北とに分かれていた土器文化が江別を中心とした石狩低地帯で融合して、独特な土器文化を生み出したのだそう。
これらは、「江別式土器」と呼ばれていて、江別市郷土資料館にたくさん展示されています。美術館と異なり、縄文人たちの著作権は失効していますので写真OKなんだそうです。インスタ映えするかどうか、チャレンジしてみたいですねー。
便利な生活に慣れすぎた現代人ですが、自然と共生しながらたくましく生きてきた縄文人のメッセージに耳を傾けると、どうやって後世に豊かな地球を残していけるのか、改めて考えるきっかけにもなりそうですね。
■江別市郷土資料館
住所 江別市緑町西1丁目38
電話 011-385-6466
休館日 月曜日(祝日・振替休日の場合を除く)、祝日
・振替休日の翌日(土・日の時は火曜日)、
年末年始(12月29日~1月3日)
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