北海道江別市野幌町にある「若草公園」には、巨大なタコの滑り台があります。
(その理由で地元では「タコ公園」と呼ばれ、「若草公園」とは誰も言わないらしい)
真っ白い雪原に赤いタコがいる風景は実にシュール。
大きさと形状のインパクトは絶大で、つい立ち止まってしまいます。
北海道の公園は冬の間は閉鎖されてしまうので、積雪の時期は滑り台に近づけません。
なので公園沿いの道路から静かに観察することにしました。
タコを滑り台にするという考え方が斬新ですね。
曲線をうまく使った素晴らしいデザイン。
子供の好奇心をくすぐる実によく出来た遊具です。
背中にはホチキスの芯が刺さったようなハシゴが付いています。
よく見ると所々塗装が剥げており、傷んでいるのが分かります。
逆にその傷みが味わいとなっているようにも感じます。
この「タコの滑り台」、老朽化により年々数を減らしているようですが、実は日本全国に存在します。
それこそ北は北海道から南は沖縄まで、各地にあったそうです。
正式名称は無く、「タコ山」「タコ滑り台」「タコスライダー」などと各地で様々な呼び名があるそうです。
この滑り台はコンクリート製(人造石研ぎ出し仕上げ)で、設計図のない手作りであったことから、一つとして同じものが存在しないとのこと。
1960年代後半から日本全国の公園に設置されたという歴史があります。
江別市野幌町にある、ここ若草公園は昭和46年(1971年)にできた公園。
全国にタコの滑り台が造られ始めた年代とちょうど重なります。
実際のところ若草公園のタコの滑り台がいつ造られたかは分かりませんが、仮に昭和46年に造られた物だと仮定した場合、実に45年もの間存在しているということになります。
これは歴史的建造物といっても差し支えないのではないでしょうか。
今でも子供たちに絶大な人気をほこる「タコの滑り台」。
いつまでも残っていて欲しいですね。
※江別市のタコの滑り台の地図や追加情報は以下
>>タコの滑り台がある若草公園 (北海道江別市野幌)