江別はれんが産業に代表されるやきもののまちであり、また、続縄文時代の遺跡をはじめ古代の遺跡が点在する歴史を抱えるまちでもあります。
小規模特認校の野幌小学校では、全学年で「土器」を作る授業が行われています。
もくじ
江別土器の会の方と郷土資料館の職員さんが丁寧に作りかたを教えてくれます。
粘土を丸めて石で叩いて土器の底を作ります。
こちらが土器作りの道具達。石で叩くあたり土器感がありますね。気分は縄文人。
蛇のように粘土の紐を作って
円を描くように重ねていきます。
指で撫でて隙間をなくす、の繰り返し。
土器を見つめる職人の目つき
模様付けの作業です。縄文土器はその名の通り、縄を押し付けて模様付けを行います。
木の棒で模様を描いたり
穴の空いた竹でスタンプも
思い思いの形の土器が完成しました。
うまくできたかな?先生によるチェック。
完成した土器は体育館で一ヶ月ほど乾燥させます。
1ヶ月ほど乾燥させた土器を火にくべます。
土器は火に入れると1割ほど膨張し、また冷ますともとの大きさに戻ります。
そのため、いきなり火に入れると急な膨張で割れてしまうので、まずは火から距離を置いて穏やかに熱を加える「あぶり」という作業を1時間ほど行います。
火が見えていなくても熱がすごい。煙対策でタオルを顔に巻きます。
うまく巻けない低学年の子には高学年がちゃんとサポート。
土器の底もしっかりあぶります。
あぶり作業と平行して、学校の畑で採れたじゃがいもとサツマイモも火にくべるため洗ってアルミホイルに包む作業をしていきます。
あぶりが済んだら次は本格的に土器に火を入れる本焼き。土器をかまどの中にいれて薪を積んでいきます。
土器を入れたら
薪を入れていくのは全学年の共同作業。
かまどはあっという間に薪でいっぱいに。
残っていた火で瞬く間に薪が燃え出します。
燃え上がる薪の中で、オレンジ色に輝く土器。見えるかな?
果たしてどんな風に焼き上がるのでしょうか。
小規模で自然豊かな環境などの特色を持つ学校が認定される「特認校」。
野幌小学校は市内で唯一、小規模特認校に指定され、野幌森林公園の大自然の中で、のびのびとした教育を行っています。
西野幌に位置する野幌小学校は、市街地から少し離れているため、多くの児童が公共交通機関などを利用して登下校しています。バス通学の際には、上級生が下級生に席を譲ったり、他の人の迷惑にならないように声をかけたりと、社会性を身につけながら元気に育っていきます。
野幌小学校で最も特徴的なのが大自然での学び。年間を通して、森林公園内の探検や観察活動で豊かな人間性を育みます。学校で一泊する「原始林スクール」では、森での遊びやキャンプファイヤーなど、感受性豊かな子ども時代にかけがえのない体験ができます。
さまざまな年間行事には、児童と先生の他にも保護者が一緒に参加する行事もたくさんあり、小規模校の特徴を活かしたアットホームな雰囲気も魅力のひとつです。
全校児童は今年は65名、毎年50名前後の小規模校であるため、1〜6年生まで、学年の垣根を超えた縦割り班を作ってさまざまな活動を行います。
学校の行事のほか、全校給食や掃除、休み時間なども上級生と下級生が一緒に楽しく活動します。上級生は下級生を優しく見守り、思いやりの心や責任感・自立心が育まれていきます。
少人数の特徴を活かし、一人ひとりに目が行き届く、きめ細やかな学習指導を行っています。授業でもたくさんの活躍、発表の場があり、コミニケーション能力が身につきます。また、夏休み、冬休みには苦手を克服する「学習広場」を開設しています。