江別市上江別西町16番地のきらら街道沿いにある建設業の「草野作工株式会社」のホームページが面白いので、紹介します。
草野作工(株)の公式サイトのトップページより「北海道の土木の話」をクリックすると、そこはまるで博物館に迷い込んだような世界。
社会基盤の重要性や土木の面白さを伝えるこれらのコンテンツの充実ぶりは、さすが北海道の土木業界を牽引する草野作工!と感心せずにはいられません。
もくじ
明治時代に北海道の開発を支えた近代的な土木技術。現在の私たちの生活を支えている開拓期の偉人達の物語を紹介する「北海道の土木のパイオニアたち」というコーナーの連載が始まりました。
第1回は、小樽港の建設などに携わり、日本の近代土木工学の基礎を築いた「廣井 勇(ひろい いさみ)」を紹介。
廣井は、港湾という国家の重要な事業に携わる技術者について「100年にわたって誤りが無いように決心しなければならない」と述べたとか。
建築から100年以上を過ぎた小樽港の北防波堤は、今も現役です。
明治期から昭和初期にかけて北海道の産業や生活の基盤を築いた技術者の歴史を紹介する、草野作工のこの取組については、2019年12月13日付けの北海道建設新聞で紹介されました。
記事によると、今後は、石狩川の治水に尽力した岡崎文吉などが順次紹介されていく予定とのこと。
これは、読み甲斐ありそうですね。
リンク:廣井勇(ひろいいさみ)~近代化の扉を開いた、清き技術者~ 第1回
江戸時代から初代豊平橋、近代橋梁の発展期から、旧石狩大橋や函館本線の夕張川鉄道橋など身近な橋についての解説が興味深いです。リンク→こちら
これは、もう橋マニアならヨダレモノでしょう。これほどまでに、いろいろな橋があったなんて!江別市の美原大橋も掲載されていますよ。リンク→こちら
土木の世界へようこそ。深めれば深めるほど面白くなります。沢山のコラムが掲載されていて、とても読み甲斐があります。
リンク:「オピニオンコラム」もくじページ
これまで19のコラムが掲載されています。
「道の話題19雪国ならではの防雪林」の話題の中では、雪国の道路には、中央分離帯の樹木が吹雪の際にドライバーの視線を誘導する「視線誘導林」としての役割を果たしていること、「道の話題6北海道らしい道路」では、定山渓道路(国道230号)が、美しい山岳風景と道路の線形の調和を第一に考えて作られたことなど、目からウロコ!
「道の話題」おすすめ記事 リンク:駅逓所とクラーク博士。そして榎本公園と榎本武揚
これまで21のコラムが掲載されています。
西洋の歴史の中に登場する「橋」にまつわる話や、浮世絵に登場する「橋」の話など、知的好奇心をくすぐるものなどの一方で、室蘭の白鳥大橋、釧路の幣舞橋など“まちのシンボル”となっている橋、観光名所としての「橋」などが紹介されています。
「橋の話題」おすすめ記事:日本の名橋、奇橋、古橋
これまで8本のコラムが掲載されています。
かつて石狩川の氾濫に悩まされてきた江別市としては、江別関連の話題が大注目ですね。江別が“れんがのまち”となった背景には石狩川の舟運が果たした重要な役割があったことなどが紹介されています。コンパクトな文章構成なので、とても分かりやすいです。
「川の話題」おすすめ記事:レンガの町“江別”それは「川の港町」の歴史でもあった
これまで2つのコラムが掲載されています。
「広場の話題」おすすめ記事:広場と建物 ~野幌駅前広場の場合~
これまで5本のコラムが掲載されています。
たわしたちは自然災害が多い日本に住んでいます。防災・災害にまつわる雑学や心理学に関する話題に触れると、日ごろの備えや心構えがいかに大切か分かります。
「防災の話題」おすすめ記事:災害心理について ~正常性バイアスと同調性バイアス~
これまで12のコラムが掲載されています。
日常生活の中で、あえて「土木」の視点で、住環境を見渡すことってあまり無いのではないかと思いますが、考えてみれば、人類の歴史は、定住を始めた頃から、ずーっと「土木」が活躍してるんですよね。
「土木の話題」のおすすめ記事:推奨北海道土木遺産
「土木の景観デザイン」に3つ、「北海道の未来への提言」に5つ、「北海道の土木技術の歴史」に1本、「エッセイ」として2本の話題があり、専門家による論文調の読み物もあります。
いずれも、「土木」の扉を開けなければ知ることができなかった視点や解説なので、勉強にもなりますよ。
■草野作工株式会社
住所 北海道江別市上江別西町16番地
公式サイト